ロンドン発、Miwakoのセラピールームより
お兄ちゃんなんだから、お姉ちゃんなんだから
「わがまま言わないの」
「我慢しなさい」
「しっかりしなさい」
「譲りなさい」
「手伝いなさい」
「面倒見なさい」
「甘えない」
「泣かないの」
・・・。
こう言われて育った経験はありませんか?
この「お姉ちゃんなんだから、お兄ちゃんなんだから」という理由で泣くことも、甘えることも、言いたいことも我慢を強いる声がけは子供にとって酷です。
しかも、こんな言葉一言でその場を済まされるので言われた子供にとっては「何故?」「どうして?」と疑問が残るだけです。
子供にしてみれば、生まれてくる順番なんて自分で決められるわけでもなく自分ではどうすることもできないことです。そんな自分で変えることもできない先に生まれた・後に生まれたという理由で我慢を強いられ怒られるのは、子供ながらに理不尽さや不公平さを感じます。
親から理不尽で不公平なことを言われ続けると親への不信感もつのります。信頼関係の問題も出てきます。
それに子供にとって不満やストレスも多大です。
親のこのような声がけによって子供に理不尽さや不公平さ感が増えていくと兄弟姉妹の仲が悪くなる原因の一つにもなりますし、大人になっても心の傷を残しそれが原因で感情的なもつれが問題を生んでしまうこともあり影響は大きいです。
それに言われ続けた本人は、大人になってからもこの言葉の呪縛に苦しみます。
子供は大人が言うことを真に受けます。素直に疑わずそのまま受け取ります。しかしその言葉が自分にとって理不尽で不公平でもあり不満やストレスが大きくかかってくるとまともにそれを受け入れていたのでは心も身体も持ちません。
人間にはサバイバル機能があるので、子供も自然と自分の心の中で子供なりにそんな嫌な思いを回避しようと自分にとって気持ちの楽なほうへ思い込みをいろいろと作っていきます。
ですが、この思い込みが大人になって人生で苦しみの原因になってきてしまうのです。
幼少期から「お兄ちゃんなんだから、お姉ちゃんなんだから」と言われ続けると子供も「嫌だ」「どうして!」と最初は寂しくて泣き叫んで子供なりに主張します。しかし、親に受け入れられてもらえないとわかると子供もあきらめます。
我慢することで親に褒められるので、本当は嫌だったはずなのに、我慢すること=褒められる=親の望むいい子に振る舞う=親の期待通りにすることで親の愛情を得ようとします。
親軸になっていくので次第に子供らしさやその子の感覚、気持ち欲求など意思表示も失われていきます。常に親軸で動くということは他人軸で動くことになりますから、自信が育つ機会も逸してしまいます。
そして、我慢していることが愛されていると思い込むようになります。
大人になってもこの癖は続きます。
自分が苦しいのについつい我慢をして
・人の面倒を見る役回りになったり、
・人に気を使いすぎたり
・人の顔色をうかがってしまったり
・人に甘えられなかったり
・誰にでも「いい人」「いい子」を演じてしまったり
・自分の感情を素直に言えなかったり
・・・
自分一人で無理をして自分の気持ちを押し殺して頑張ってしまいストレスもため込んでしまい・・自分自身の身体も心も疲れてしまうということにもなります。
こんな状態で子育てに臨んでしまうと、ストレスの矛先は弱い立場の子供へ向かってしまいます。
「お姉ちゃんなんだから、お兄ちゃんなんだから・・・」とつい言ってしまいそうになったら、いったん一呼吸置いて思い出してください。
🌼生まれてきた順番を理由にして怒ったりしないこと。
🌼自分の子供、兄弟姉妹という枠を少し外して考えてみる。
🌼子供を一人の人間として見て気持ちや話を聞く。
🌼子供にはその子の名前がありますから、名前で呼びます。
🌼子供たちお互いの言い分を聞く。(きょうだい喧嘩や子供が何らかの意思表示をするのには言い分があります。)
🌼子供たちの気持ちを聞いてどうしたいのか意見を聞く。
🌼子供たちの意見を尊重しながら、親も思い込みや期待、自分の価値観に縛られ過ぎていなかったか振り返る。
もし、「お兄ちゃん、お姉ちゃんなんだから」と言ってしまったのなら
🌼素直に謝りましょう。
🌼褒める時もその子自身を褒めます。
とにかく、子供を一人の人間として客観的に見ると冷静になります。
(^.^)ゆっくりと
(^.^)やさしい口調で
(^.^)顔を見ながら
(^.^)子供が理解できるように分かりやすい言葉で
(^.^)子供の気持ちに寄り添いながら。
・・・やってみてください~♡
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