前世・過去世療法体験談5 人生の目的の一つ、土台になる
海外に滞在している私たちの環境は様々です。
中には旦那様のお仕事の関係でこちらへ来ることになった方もたくさんいらっしゃいます。
そんなとき、一緒に同行されてくるご家族の思いも様々だと思います。
今回は、「なぜ、ここに来たんだろう。」、「ここでの私の役割は何なんだろう?」ということがテーマでの物語です。
ご主人の赴任に伴ってきましたが、この方、数度目のヨーロッパ生活。
それなのに、英語を身に着けたい、しゃべってみたい、何かやってみたいという思いよりは、家庭を作って子育てに一生懸命になっている自分がいる。
せっかくの海外生活!
「これでいいのか?」「いったい私の役割は?・・・」
と周囲の奥様方の活動的な姿をみながら、自問自答している自分もいるといいます。
さて、物語の始まりです。**********
自然豊かな農場で育った17歳の女性が、狩猟にきたある上流階級の男性に見初められてフランス上流階級にお嫁に行ったことから始まります。
時は18世紀。フランス。28歳になった美しい彼女はふわっとしたピンクの豪華なドレスを着ています。場所は舞踏会。彼女は毎日連れられてダンスやパーティーの日々。経済的には裕福なこの女性、なぜか心はとて落ち込んでいます。「一体どうしてここへお嫁へ来てしまったんだろう・・・」と、一人心の中でつぶやいている・・・。
夫は忙しくいつもいない、身の回りの世話をする人もいるので洋服さへも着せてもらう。子供も一人いるけれども、直接子育てできず、お世話係や家庭教師がいつもそばにいる・・・。
「あの10代のころの、美しい川の流れるそばの自分の生まれ育った農場にもどりたい・・・」
「子供がかわいそう・・・」
「本当は自分の子供だから手元に置いて育てたい・・・」
「子供の勉強くらい直接私が教えたい・・・」
特に子供のことは気になるようす。
自分のやりたいことができなくて、与えられたことだけをやっている生活。夫も子供もいるのに一人・・・いつも待っている受け身の形で、だんだん寂しい思いが募ってくる・・・。
40歳になるころ、子供も成長したことで、ようやく変化が訪れます。
場面は、夫が彼女に会話を通して謝っているところから始まりました。
「違う世界に連れてきてしまってたね。」
「寂しい思いをさせてしまったね。」
次の場面に移ると、立派な黒塗りの汽車に乗っています。
目的が最初わからなかったのですが、その時の気持ちははっきりと感じました。
「やっと外に出れた。」
「やっと外に出してもらえた。」
「あーこれからだ。」
物語が進むにつれて、夫がある大きな決断をしたことがわかりました。子供が成長したのを機に、夫は宮殿に戻らないのを覚悟の上、妻の彼女を宮殿から連れ出したのです。
汽車に揺られながら、彼女は宮殿生活を「とてもつらかった。わかってくれる人もいなかった。さみしかった・・・」と振り返っています。
次に場面が移動すると、場所は青い海の見えるギリシャでした。45歳ころ。気持ちは穏やかでとても幸せ。このいまの生活が、今まで頑張ってきたご褒美のように感じる。全部自分でやっている。食事も自分で作り、洋服も自分で着る。まるで結婚前の生活が戻ってきたかのよう。
子供はすでに結婚し、孫を連れて遊びに来てくれる。よく孫を見ると今世の自分の子供であることもわかりました。
人生最後は70歳ころ。旦那様は先に亡くなってる様子。彼女の体はどこも悪くなく、老衰のよう。ここで人生を振り返って思うことは「生まれてきてよかった。途中つらかったけれど、結婚したことに後悔はしていない。」と。
さらに、次の人生では家事も子育ても全部自分でやりたいなとも思っている。
人生の後半は幸せだったとはいえ、やはり、宮殿生活時代の後悔は大きいようでした。
肉体を離れた後、そのままガイドのところへ行き、今世の目的について一緒に考えてみることにしました。
すると、今世生まれるにあたり「何かをつくりたい」=「家」とキーワードがあらわれました。
そしてそれは、「子供のためでもある」ともいわれました。「もっといろんなものを見せなさい、連れていきなさい・・・」と。あとで、お子さまの進路にこのことが関係していることがわかりました。
それをさらに探っていくと、「今世、自分が表に立つ人生でなく、土台、陰ながら支える存在だ。」とガイドからメッセージをもらいました。
今世も過去世もヨーロッパにご縁があり、また、嫁いだ人に連れられて環境の違う場所にきたこの方。
過去世では自分で作ることができなかった家庭を今回は「縁の下の力持ち」として陰ながらお子様や旦那様を支えていくことを設定して、自分らしい家庭を作ることを目的として生まれてきました。
海外での生活が長くなり、海外にいるのだからもっと外へ目を向けるほうがいいのかやや悩んでいたこの方は、「やっぱり私は土台でいいんだ。」「家族を支えている土台なんだ。」と、とても納得したご様子でした。